運営コスト20%自動化、働き方改革は生産性を上げる小さな体験が必要

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様々な企業で取り組んでいる働き方改革で、本当に重要なことは「組織内の生産性を高めることで、個人がより働きやすくなり、素晴らしい価値(アウトプット)を出せるようになる」ことではないでしょうか。では、生産性とは

生産性はより少ない労力と投入物(インプット)でより多くの価値(アウトプット)を産みたいという人間の考えから生まれてきた概念である。リソースとリターンの関係性とも理解される。生産性=アウトプット/インプット
より少ないインプットからより多いアウトプットが得られるほど、より生産性が高いという関係にあることがわかる。(Wikipediaより抜粋)

つまり、どんなに生産性が上がると言われるITシステム、セミナー・研修、方法論を導入したとしても、アウトプットと労力やインプットが数値で見えないと、実際は生産性が上がったか、変わらないか、下がったかすらも分かりません。誤解を恐れずに言うと、多くの企業(製造業を除く、特にサービス業)がいう「生産性が上がった」とは、現場で声の大きな人の意見や担当者の感覚がそのまま反映されています。

そこで、実際に簡単なルールとExcelだけで、運営コスト20%を自動化し、生産性を向上させた事例をご紹介します。

取り組みの背景は、通販事業会社の社長から「社内のシステム担当者が退社して、システムを見れる人がいないから、今後のシステム化の方向性も含めて相談させてほしい」との内容でした。そこで、まずは現状の業務と課題を把握するためヒアリングを行いました。

ヒアリングのポイントは、業務を広く浅く知っている方から順番にヒアリングをすることで、この時は社長が現場に詳しかったため、社長→マネージャー→各担当者という順番で行いました。ちなみに、業務ごとの内容や課題は担当者レベルになるほど粒度は細かくなっていくので、事前に聞いた会社の戦略の方向性や事業全体をイメージしながら、必要な情報の吸い上げと、漏れなく粒度を合わせて情報をまとめるには、多少の経験値は必要になります。(※第三者がヒアリングする方が担当者が話しやすいなどもあります)

ヒアリングが終わると、このようなビジネスマップが描けるようになります。

そして、運営コスト全体の割合が見える化します。

店舗運営の内訳をみると「受注」が大きな割合を締めておりました。

受注で労力の高い業務を、順に並べると赤点線囲ったところだけで、8割を締めていることが分かります。これで労力が数値で見えている状態になります。

「入金チェック・入金ステータス変更」が30%を締め気づかないうちに担当者ごとに無駄な作業を増やしているようでした。

そこで、関係者を集めて労力の見える化だけでは改善できない課題について、なぜこの課題が起きているのか、トヨタ式に習ってなぜなぜを5回繰り返すことで原因を自分たちで発見し、どこを自動化(システム化)すべきかを議論するワークショップを開きました。すると、関係者自らがルールを決めて、簡単なExcelをつかって自動的チェックする仕組みに変え、運営コストの20%を自動化することが出来ました。

当初の依頼のシステムのサポートについては、パソコンに詳しい方が入社されて運営サポートを対応することとなりました。システム化の方向性については、これとは別にシステム鳥瞰図と業務の関連図を作成して、システム調達先の選定(見積提案依頼書、要件定義の作成支援)をさせていただきました。

インプット(ツール等)の導入検討も大切だとは思いますが、まずは労力の見える化で生産性を高めることを会社全体として体感し、次に素晴らしい価値(アウトプット)を出せるようにすることが、本当の働き方改革につながるのではないでしょうか。

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